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坂本宗司の日記


by sakasoo

安カ川真理カルテット

昨日(11日)、スワンで安カ川真理カルテットを聴いてきました。
メンバーは安カ川真理(P)、大山日出男(As)、堀剛(B)、大森ひろ(Ds)でした。
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安カ川さんのバンドは、トリオでの演奏を聴くことが多かったのですが、今回のようなカルテットでは、以前大友義雄さんをゲストに迎える形を観た以来だと思います。
トリオでの演奏は、少し沈んだ重めのカラーの中に、芯の強いスイング感を発揮していたというような印象でしたが、昨夜はいきなり大山さんの朗々としたアルトが響き渡り、全体に明るく、安カ川さんも躍動したピアノプレイを披露しました。
大山さんは何度か聴いていまして、その度にその雑味のない、アルト本来の美しい音色に感心させられていたのですが、間近でたっぷりと聴いたのは初めてでした。
いまさら失礼かとも思いますが、この人は音色だけではなく、その揺ぎ無いテクニックに圧倒されました。
情緒的とは正反対の、全く臭さがない、屈託のかけらも感じさせない演奏でした。
完璧でした。
ジャズには屈託や濁った音が味わいになるという一面があり、そういうものが少なくなると面白みに欠けることもあるのですが、大山さんの場合、ここまで完璧にやられると、参りました!・・・って思ってしまい、その演奏に心奪われました。
安カ川さんが躍動していたのも、堀さん、大森さんとの組み合わせも良かったのだと思いますが、大山さんの存在も大きかったのだと思いました。
安カ川真理カルテット_e0158153_1131629.jpg

こんなに飛び跳ねる、踊っているような安カ川さんを聴いたのは初めてでした。
縦横無尽に鍵盤の上を飛んでいました。
それでもどこか落ち着いていて、リラックスしているのが分かる、知的な演奏だったと思いました。
考えてみれば、こんなスタイルのピアニストは、あまりいないのではないか、って思わせる個性的な演奏だったと思いました。
素晴らしかったです。
安カ川さんは、9月17日にアミーゴで、ご自身のトリオに大友義雄さんを迎えて、入間ジャズクラブ主催の「ジャズ収穫祭」にご出演です。
とっても楽しみです。
by sakasoo | 2011-06-12 11:16 | Comments(0)